指導担当の久島です。
白いお面は仮面ライダーのコスプレ?です。
仮面ライダーに代表される所謂正義のヒーローの方々は、ショッカーのような敵を倒して人々を救い出した後、瞬く間に去って行きます。
カッコをつけている訳でもなく、美徳はあるのでしょうが、それでも切実な理由があるのです。
警察に事情を聞かれる事態を避けているのです。
テレビを見ている視聴者は、仮面ライダーの素性を知ってます。だけど、実際にそこで武装したテロリストのような連中が暴れていた訳です。争っていても、外部から見たら仲間だった者どうしの内紛と目に映るかもしれません。正体不明の奇抜な格好をした集団が、人質の取り合いをして争った、と見えてもおかしくはないでしょう。
最初に現場に臨場した警察官は大変だと思います。いつ、どこで、誰と誰が何をした。どういう事情があったか。結果としてどのような状態になったか。今からどのような対応が必要か。関係した人物の把握を含め、そうした事をまとめなければいけなくなります。
そもそも現場だけ見たら、被害者に見えてしまうのがショッカーの方かもしれません。基本的にショッカーは仮面ライダーに皆殺しにされます。最後にショッカーの指揮官は仮面ライダーの必殺技を受けて、必ず爆散して絶命します。現場にはショッカー達の死体が散乱して思わず目を覆いたくなる光景が広がっている訳です。これだけを見たら、つまり仮面ライダーは、正義の使者どころか加害者の立場になりかねません。
こう考えると、仮面ライダーは現場をすぐに立ち去らないとダメでしょう。
そういう事も含めて、護身術の指導をする際は、加害者にならないような立ち回りと技術を指導しています。誰がどう見ても、正義はどちらかが分かるような立ち回りです。私は今後も、痴漢など犯罪者は容赦なく破壊しますが、学ぶ会員さんに何かあるのは困りますからね。
正義のヒーローが名を告げず、悪の集団を殲滅した場を速やかに立ち去る理由は、警察対策と考えるのが合理的です。変身する理由も、どうやらその辺りにあるかもしれませんね。