戦技研

戦闘技術研究「戦技研」

戦技研は戦闘技術研究の略です。この研究は1990年代後半から開始されています。

戦技研は、実際の暴力の現場において養神館合気道を学ぶ人が、学んだ合気道をどのように応用するか、を学び訓練を行う場です。

合気道は型稽古です。型稽古は約束事です。それは合気道の動きの本質を追求するには優れた稽古方法です。しかし実際の戦いには、虚実の駆け引きが伴います。ですから型稽古だけで格闘能力が向上する要素は殆どありません。こうした事情から
「合気道を稽古すれば強くなる」
という主張は神衛ではしていません。

神衛では
「合気道を学び、戦技研で訓練を受ければ強くなれる」
としています。

護身術と何が違うのか

養神館合気道にも、護身術や指導者資格試験の科目である実戦即応技(護身術)がありますが、戦技研はそれらとは全く異なるものです。

「護身術とは」手を掴まれた、など状況を決めて、その状況に対処する技術のことです。状況が変化したら対応出来ません。
「戦技研とは」状況を問わず様々な状況に対応出来る能力を養成する教育訓練です。自由格闘に対応するものです。

よくある質問と回答から抜粋

Q10戦技研と護身術は何が違うのですか?
A10護身術は、こうされたらこうする、というシチュエーションを決めて、それに対処する練習を行うのが一般的です。型稽古の範疇にあるものです。養神館の護身術はそのように行います。
戦技研は、こうされたらこうする、という護身術とは違います。何をしてくるか分からない相手を、目的に応じた形(逮捕、行動不能化など)で制する能力を養成する訓練です。護身術の練習が型稽古の範疇にあるとしたら、戦技研は条件がない自由格闘の訓練をしていると言えます。

訓練内容

初等教育課程 相手は一人を想定。

相手の突き、蹴り、投げ、背後からの首絞めや羽交い絞め、タックル、ナイフでの襲撃、など、あらゆる攻撃を想定して対応出来る能力を養います。

攻撃側の立場にもなるので、突き、蹴り、など全く学んだ事がない人にも基本的な事から指導します。(攻撃側の技術は久島流として体系化していて、新しい格闘技となっています)

初等教育課程では、一人の相手が自由に攻撃してきた場合、それに対応出来るようになる事を目標としています。

中等教育課程は、初等教育課程修了の後に進む事が出来ます。内容は、相手が二人となり、また状況も初等教育課程より過酷なものを想定しています。更に上には高等教育課程があります。ここでは3人以上の相手を想定した教育訓練を行っています。

訓練期間

初等教育課程 6か月(短縮可)
中等教育課程 6か月(短縮可)
高等教育課程 8か月(短縮可)

訓練は、最終的な訓練成果を掲げ、第1回を初回とし、以降は前回に学んだ事を習得した前提で最終回まで行います。よって単発の飛び入り的な参加は出来ません。やむを得ず訓練を欠席された場合、補講を受講すれば次回訓練参加は可能です。

訓練成果

訓練成果については、初等教育第1回目の訓練中から実感されるはずです。
「合気道はこれほどまでに潜在する力があるのか」
という驚きの声が、訓練中に聞こえてきます。

合氣道にも護身術やありますし、海外発の護身術、合気道を簡素化した、あるいは合気道を真似た護身術、その他、色々な護身術や軍隊格闘技のようなものが世間にはあるようです。

戦技研はそうしたものとは全く異なるものです。戦技研は合気道の実戦対応訓練であり、それは合気道の本質の追求につながっているのです。よって戦技研で学んだ事は、そのまま合気道の実力向上になります。

合気道と戦技研は車の両輪のような関係性があります。

受講資格

初等教育課程受講資格の一つは養神館初段以上です。ただ、初段の実力があると認定されれば3級以上での受講は可能です。また中等教育課程は弐段以上、高等教育課程は参段以上と目安は設けていますが、初段以上であれば本人の実力を見て受講可否を判断します。

その他

戦技研の見学は出来ません。

戦技研の実際はどうなのか、費用は自分に払えるのか、いつやっているのか、神衛に入会しても自分は戦技研を受講出来るのか、など色々ご心配はあるかと思います。ご見学にいらした際に、ご心配を解消して頂けるようにお話をしています。

他団体の指導者や会員の方から、戦技研受講希望をお聞きするのですが、現時点では他団体の方への指導はしていません。ただ、神衛道場から遠方にお住いの方で、戦技研に興味を持たれている方におかれましては、様々な制約が解消され次第、宿泊研修で訓練実施出来る準備まではしています。

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