合気道は型稽古を行います。型稽古には、その世界特有な常識や約束事などが自然と生じてしまいます。
これは大切な事でもあり危険な事でもある両刃の刃のようなものです。
危険な事として見れば、型稽古の世界における常識や約束事は、その世界だけの心理的思考的閉鎖空間を構築しやすい事が挙げられます。
そのような閉鎖空間に閉じこもってしまうと、実際に戦える能力はないけど武道家としての地位や名誉は誰よりも欲しい、という考えの人間が育ったり、そういう人間が集まる環境が醸成されます。
理論的にそのようなものは存在し得ない「触れないで相手を倒す技」などを喧伝し、その言葉に呼応し集まってきた者たちで宗教カルトのような怪しげな団体を作るケースも見受けられます。
決められた動作の型稽古を繰り返す事で、知らず催眠効果や強い思い込み、マインドコントロールなどの状況が発生し、当人達は何も疑う事もなく一生懸命そうした活動を繰り返している事が考えられます。
そうした人達を批判する気はありませんが、神衛の方向性とは異なるものです。神衛では型稽古には総じてこのような状況に陥る危険性があり、それが型稽古の短所に成り得ると考えています。
戦技研は、このような危険を回避し、型稽古の短所を補う為のものです。