久島流突蹴格闘術は一時的な名称としています。
読み方も決まっていません。とりあえずここでは「くしまりゅうとっしゅうかくとうじゅつ」とお読み下さい。
「久島流突蹴格闘術とは何か」
養神館合気道の動作原理を、突きや蹴りなどの技術に活かした技術体系です。投げ、制圧はおろか、杖や警棒、ナイフなどの武器を持てば、そのまま武器術になります。
「久島流突蹴格闘術の特徴」
・至近距離からいきなり・突然、あらゆる攻撃を受けた状況において、「防御と制圧を一瞬で
行う技術」で構成されている。
・至近距離からの攻撃の防御に成功しても、制圧まで至らず相手が逃走、もしくは更に自分に攻撃を加えようと格闘状態になった場合にも、問題なく制圧できる技術で構成されている。つまり護身術的な、こうきた場合はこうする、という動きだけでなく、自由格闘の対応も出来る。
・当身と投げが別の動作ではななく同じ動作である。つまり突きが出来れば、すぐに投げも出来るようになっている技術で構成されている。
・素手と武器術が別の動作ではなく同じ動作である。つまり突きが出来れば、すぐに武器も操作出来るようになっている技術で構成されている。
・それゆえ徒手状態から状況により警棒や他の武器への持ち替え(トランジッション)も容易に可能であり、それを想定している。
・格闘戦において対複数、対武器を想定している。それは一人VS複数や素手VS武器だけでなく、複数VS複数、複数VS一人、武器VS武器、武器VS素手、もある。
・基本となるべき動作が非常に少ないので、合気道より身に付ける労力や時間がはるかに少なくて済む。
・合気道では実戦対応能力を身に付けるのに戦技研訓練が必要であるが、久島流格闘術においては別途に特別な訓練を受ける必要ない。
「久島流突蹴格闘術の誕生のきっかけ」
神衛には戦技研という合気道を学ぶ人の為の実戦対応訓練があります。この戦技研は型稽古とは異なり、相手がフェイントを交えて殴る蹴るなどの自由攻撃をしてくる事への対応能力を養成する訓練を行います。表現は良くありませんが、空手の攻撃に対して合気道はどう対応すればいいか、柔道に対して合気道はどう対応すれば良いか、などという事をしているとイメージをして頂くと分かりやすいかと思います。
ここでは仮想敵役として殴る蹴るなどの攻撃が出来る人がいないと訓練が出来ません。合気道しか知らない人には、空手のような突き蹴りの攻撃は出来ないのは当然の事です。
そこで軍隊格闘技のような考え方で、ある程度簡単に身に付けられ最小限の攻撃力程度は発揮出来る突きと蹴りの技術を指導する事としました。これが久島流突蹴格闘術が誕生したきっかけとなります。
ただ、合気道をやっている人に同時に空手も教えるような事をすると、学ぶ人の負担が大き過ぎてしまいます。そこで合気道の動作原理に通じ、違和感なく突きと蹴りが出来る理論を考え、久島流突蹴格闘術は先に述べた特徴を持つに至りました。
「久島流突蹴格闘術の技術理論の構築」
突きや蹴りの格闘技を学んだ経験がない人にきちんとした突きや蹴りの技術を指導するにおいて、養神館合気道の学習を阻害するような事態にならない配慮が必要でした。
当然の事ながら養神館合気道の基本動作を突きや蹴りに活かせないか?という考えが当初はありました。しかし、そのままでは活かせない、という結論を出しました。
そこで養神館合気道の基本動作と同じ動きは諦めて、力の発生方法の仕組みに着目し、それを理論化し「動作原理」としてまとめ、これまでにない動作で突きの動作を行う事を試みました。
先駆者がいない分野であり、学問的にも成立していないので、何が正しく何が誤りであるかを一般の方に理解して頂くのは難しいのですが、合気道の基本技を「動作原理」で行ったところ合気道の技と遜色ない力を発揮した事と、そのままパンチの動きが出来てしまう事を神衛の会員さん達が認めました。
蹴りについては、力の発生方法は他の格闘技と大きく変わるものではないと思われますが、フォームなどの考え方(理論)が独自です。
後回し蹴り、という難度の高い蹴りをテキトーにそれらしく蹴るのではなく、誰もが理論的に身に付けられるようになっています。
最大の特徴とも言えるのが、突き蹴りと投げ等を別々に分けていないで、同じ動きで相手を制する事が可能となっているところです。同時に、徒手の動きのまま杖、警棒、ナイフなどを持てば武器術になります。
「久島流突蹴格闘術の今後」
久島流突蹴格闘術は、本来、戦技研の訓練に組み込まれていたものです。それを突きと蹴りなどを戦技研から取り出したものが久島流突蹴格闘術です。
久島流突蹴格闘術は一つの格闘技になっていて、それは合気道とは違うものです。合気道より久島流突蹴格闘術の方を学びたいという方に、それを指導する準備をしています。
ただし久島流突蹴格闘術は合気道とは違うものゆえ、養神館の支部としての神衛では指導を行えません。養神館の支部としての神衛は合気道の指導を行い、同時に指導する人物は同じでも、久島流突蹴格闘術は別の団体が指導する体裁を取る事となります。
受講生の募集を行う時に改めて説明をさせて頂きます。